はじめに

今回は、確定申告をする会社員の方に向けて確定申告書の優先権について解説をしていきます。

通常、会社員の方の税金、所得税と住民税の手続きは勤務先に年末調整の関係書類を提出することで完結します。

所得税は、源泉徴収票の右上の部分の源泉徴収税額として確定し、住民税は6月頃に届く住民税の決定通知書で確認することができます。

しかし、確定申告をする会社員の方については、気を付けるべき大切なポイントがあります。

確定申告書は給与支払報告書よりも優先される

確定申告をする会社員の方が気を付けるべき大切なポイントとは、確定申告書は給与支払報告書よりも優先されるということです。

給与支払報告書とは、会社が従業員に対して1年間で支払った給与額が記載されている書類で源泉徴収票とほとんど同じようなものです。

会社は、従業員から提出された年末調整の関係書類をもとに源泉徴収票と給与支払報告書を作成し、従業員には源泉徴収票、税務署と市役所には給与支払報告書を提出します。

確定申告をしない会社員の場合であれば、このように給与支払報告書から所得税と住民税が課税されます。

しかし、確定申告をする会社員の場合は税務署に提出された確定申告書のデータが市役所にも共有され、所得税及び住民税は給与支払報告書ではなく確定申告書の内容に基づいて課税されます。

つまり、所得税及び住民税の課税において、確定申告書は給与支払報告書よりも優先されるということです。

確定申告書の落とし穴

それでは、ここからが本題です。

確定申告をするもしくは確定申告をした会社員の方は、親族の扶養や年少扶養、寡婦、ひとり親、障がい等の控除はちゃんと確定申告書に記入しましたか?

年末調整の関係書類は、会社で毎年書いているので配偶者や親族の扶養、寡婦、ひとり親、障がい等の控除は書き慣れていると思います。

しかし、例えば

ある年だけ医療費が年間で10万円を超えたので医療費控除を申請するために慣れない確定申告をする

初めてふるさと納税をしたので寄付金控除を申請するために慣れない確定申告をする

前年に住宅を購入し、住宅ローン控除を申請するために慣れない確定申告をする

これらのような場合は、頻繁に親族の扶養や年少扶養、本人の障がい、寡婦、ひとり親等の控除が確定申告書で抜け落ちてしまいます。

国税庁ホームページより画像を加工して引用(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/pdf/r03/02.pdf)

するとどうなるかというと、給与支払報告書、源泉徴収票では扶養や控除が完璧でも税金の計算で優先される確定申告書では扶養や控除が抜け落ちているので結果として余分に所得税と住民税を払ってしまうことになります。

なので確定申告をする会社員の方は、確定申告書が給与支払報告書よりも優先されるということをしっかり念頭において、抜け落ちやすい扶養や控除等に注意しながら確定申告書を作成してください。

カテゴリー: 確定申告